セラピストのプロフィール

初めまして。心理セラピストの奥富浩司です。
今、あなたがこのページを開いてくださっているのなら──
きっと、人生の中で何かしらの苦難を経験し、自分なりに内面の探究を続けてこられた方なのではないかと思います。

内なる平安や絶対的な自由を求めて
瞑想やスピリチュアルな実践に真剣に向き合ってこられた方かもしれません。
かつての私もそうでした。

心理セラピストという肩書きには、「いつも穏やかで安定している人」という印象を持たれるかもしれません。
ですが、私は決して“最初からそうだった人間”ではありません。
むしろその逆の経験を通して、今の私があります。

このページでは、自己紹介として、そんな私の歩んできた過程を少しだけお話しさせてください。

【1】心の専門家が心を壊した日──燃え尽き症候群のリアルな体験

いきなりですが──
私は、心のケアをするプロでありながら、自分の心を壊した人間です。

今でこそ、多くの方に向けてメンタルケアの方法をお伝えしていますが、
かつての私は瞑想講師として「役割をまっとうしなければ」と自分に鞭を打ち、
満足に休みも取らず限界を超えて働き続けていました。

瞑想講師として活動していた当時、
「自分が弱っているなんて思われてはいけない」
「人の心に寄り添う自分は、いつも穏やかでなければならない」
「どんな人のニーズにも応えられなければいけない」
そんな“理想の講師像”を、無意識のうちに自分に課していました。

でも、ある朝、ふと目が覚めたとき──
何も考えられず、布団から出れなくなっている自分がいました。
まるで、心が真っ白になったかのようでした。

それが、私が体験した燃え尽き症候群の始まりでした。

日々、周囲や人のために心を砕いてきたはずなのに、
自分の心は置き去りにしていた。そんな現実を突きつけられた瞬間でした。

【2】瞑想がもたらしてくれた気づきと、講師生活での挫折

もともと心のケアを扱う現在の仕事につながるきっかけとなったのは瞑想との出会いでした。

私は30歳の時、人生の生き方に思い悩む中で瞑想に出会い、
瞑想を実践する中で本来の自己に目覚め、様々な気づきに恵まれ、
また心身の不調がきれいに消えていった経験から最終的には瞑想センターでガイドをするまでになりました。

「瞑想を通して得ることのできた素晴らしい気づきをたくさんの人と分かち合いたい!」
そんな思いが原点でした。

しかし現実は、私が思い描いていた理想とは大きく違いました。

「自分が瞑想に取り組むこと」と「人に瞑想を伝えること」は全くの別物で、
日々の現場で起こるのは想定外のことばかり。

会員さんとのやり取りに戸惑い、瞑想案内をどうすればいいのかわからない。
元来が内気でコミュニケーション下手の私はマニュアル的な対応に頼るか、
さもなければ頭ごなしに自分の成功体験を押し付けるしかなく、会員さんに心から寄り添うことができない。

自分のやり方に自信が持てず、うまくいかないもどかしさばかりがつのる日々…。

結果として、会員さんやスタッフとぶつかることが増え、自分の周りから人がいなくなっていきました。

しかし、誰かに相談しようにも「自分は瞑想の専門家だ」というプライドが邪魔をし、心を開くことができない。
愚痴や弱音、自分の素直な気持ちをどこにも吐き出すこともできないまま、
センター責任者としてのプレッシャーも重なり、次第に私は仕事に対する意欲を失い、無気力になっていきました。

いわゆる燃え尽き症候群です。

【3】燃え尽きからの回復──本当の“セルフケア”とは?

「心のケアをするはずの自分が、なぜこんなにも疲れ果て、疲弊してしまうのだろう?」

そんな思いを抱えながら、長いトンネルの中を光も見えないまま一人で歩き続けるような日々が数年間続きました。

体は動いても心がまったくついて来ない。何をしても喜びが湧かない。人と接することがとてつもなくしんどい。

周りがすべて灰色に見えるような毎日でした。

しかしこの燃え尽き症候群は、一方で私に深い内省をもたらしてくれました。

失意の中で気付いたことは、私は瞑想案内を通して人の心のケアに一生懸命になりながらも、
たくさんの不要な思い込みを抱えたまま自分自身の心のケアを放置してきたという事実でした。

いま振り返ってみれば本当に笑い話で、人に話すのも恥ずかしいことなのですが、

「私は瞑想で様々な悟りを得たし、ここまで熱心に瞑想してきているのだから悩みや弱みがあってはいけない。
それは修練がまだ足りていない証拠だ」と、
自分の悩みや弱みを素直に認めることができなかったことが心のケアを放置することになった大きな原因だと思っています。

【4】自分との関係修復が、他者との関係を変えた

燃え尽きて無気力になった私が、一人でそこから立ち直るのにはかなりの時間が必要でした。

でも、その時間の中で自分自身を深く見つめ直すことで初めて気づけたことがありました。

それは、

すべての悩みは、他者との関係の不調和からではなく、自分自身との関係の不調和から生まれるということでした。

そして自分自身との関係を一つずつ修復していったのです(幸いにしてそれまで学んできた瞑想法や心理学、スピリチュアルな教えの数々がそのための力を貸してくれました)。

自分の弱さを認めること。 自分の素直な気持ちに耳を傾けること。

そんな“自分との関係修復”から私の再生は始まりました。

ちなみに実はこのプロセスは、心理学の観点からも非常に意味のあるものとされています。

心理学には「自己一致」という考え方があります。 これは、自分の感情・欲求・価値観を否定せずに認め、外側の行動や表現と一致させていく状態のことです。つまり自分に嘘をついていない心理状態のことです。

人が本当の意味で癒され、変化していくためには、 この自己一致のプロセスが不可欠だと考えられています。

また、スピリチュアルな視点から見ても自己との関係を癒すことは、エネルギーの流れを本来のものに戻すことでもあります。

私たちの心と体のバランスの根幹である「自分自身との関係」が健全でなければ、内側だけでなく外側の現実にも歪みが生じます。

正すべきはあるがままの自分ではなく、自分に対する誤った考え方です。

そのため、自分を正そうとするのではなく、ありのままの自分を受容する。

その姿勢こそが、自分との関係を整え、 自己の内面と外面(周囲との関係や日常の出来事)を自然と調和させていく土台になるのです。

私が体験してきたことも、まさにこの“自己の再統合”のプロセスでした。

【5】あるがままの自分を認めることの力

自分との関係を癒していくと、不思議なことに少しずつ他者との関係もスムーズなものに変わっていきました。

無理に頑張らなくても、周囲の人と自然体で関われるようになっていったのです。

自分を犠牲にして無理して他者に奉仕する姿勢をやめ、自分の気持ちを尊重するようになると、
瞑想の持つ力を様々な人のニーズに合わせて柔軟に伝えられるようにもなっていきました。

大切なのは、コミュニケーション能力の有無だとか小手先の対人スキルを身につけることなどではなく、
また、誰かの真似をすることでもなく、
あるがままの自分を認め、自分らしくいることを自分が自分に許すことだったのです。

そうした心の姿勢の転換はまた、各種瞑想法や心理セラピー、カウンセリングのエッセンスを以前よりもずっと容易に学び取れるようになるという副産物ももたらしてくれました。


苦い経験と回復のプロセスを経て、私なりに辿り着いた結論があります。

それは、
「自分自身を尊重できてこそ、本当の意味で他者を尊重できる」
「自分自身が幸福であってこそ、その幸せを周りの人と分かち合える」
ということです。

これは、多くの失敗を通して得た揺るぎない確信です。

自己犠牲ではなく、自己尊重の姿勢で自分と向き合うこと。

その姿勢は、人生をもっと自由に、もっと豊かにしてくれるものです。

【6】セラピストとして今──心と向き合う力を育む支援

大切なことは、何かを付け足すことではなく不要なものを取り外して本来の自分に還ること。

自分が人を正しい道に導くというような姿勢ではなく、その人が本来の自分に戻る道を補助すること。

こうしたスタンスから様々な人に瞑想案内をするようになると、その効果は極めて大きくなりました。

結果として、瞑想センターの生徒の方々から『より深く自分と向き合えた』『自分で見つけた答えだから心から納得できた』『本当の自分と出会うことができた』という声をいただけるようになり、私自身も気楽に案内ができるようになったのです。

やがて「誰に遠慮することもなく自由に色々な人の悩みを解消するセラピーを思う存分やってみたい」という思いが、現在の心理セラピーを形づくり、セラピストとして独立する道を後押しすることになりました。

いま私は、心理セラピストとして
「様々な人が自分で自分を支える力を取り戻す」ためのサポートをライフワークにしています。

もしあなたが今、「心がついてこない」「頑張りすぎている気がする」── そんな感覚を抱えているなら、一度お話を聞かせて下さい。

自分の心を自分で整えることができれば、そこに思ってもみなかった可能性の扉が開くはずです。

ZOOMセッション無料相談(15分)受付中
※セッション全般に関する疑問やご質問、どのセッションを受けたらよいのかわからないというお問い合わせにお答えします。オーダーメイドのセッションも可能です。

奥富浩司:1977年・東京都墨田区生まれ。30歳の時に瞑想と出会い、自己探究の道へ。以降、瞑想センターでガイドをするかたわら、各種瞑想法、心理療法の研究を続け、現在は心理セラピストとして活動。
趣味は瞑想すること、セラピーの研究・開発をすること。これに関連した読書も好きです。Osho、クリシュナムルティ、ニサルガダッタ・マハラジ、ラマナ・マハルシ、バイロン・ケイティ、ジョエル・ゴールドスミス、トニー・パーソンズなど非二元系の書籍をよく読みます。座右の書は「神の慰めの書」(マイスター・エックハルト著)。

これまでの活動履歴

30歳〜 本格的な瞑想修練に打ち込む
35歳〜 瞑想のガイドとして12年間で企業研修を含め延べ1万人以上に瞑想ガイドを行う。
44歳〜 「ストーリーアカデミー」にて広く一般の方向けの講師活動を開始
47歳〜 心理セラピストとして独立