「最近、集中力が続かない」「やる気が出ない」「なんとなく体がだるい」
そんな心と体の不調に悩んでいませんか?
実はその不調、メンタルの問題ではなく、日々の食事のせいかもしれません。
食事の仕方を変えるだけで、夕方まで頭が冴え、判断力も持続する。
これは誰もがすぐに実践できて効果を実感できる、職場パフォーマンス戦略のひとつです。
■ 私自身が、40代後半になって食と向き合い始めたきっかけ
心理セラピストという職業柄、心のケアには長年取り組んできましたが、
40代後半に差し掛かり、最近は私も体のケアにも強い関心を持つようになりました。
ここ2、3年の間に、コロナにかかったり、インフルエンザにかかったり、胃腸の調子が思わしくない時があったりと健康について考えるきっかけが多かったのも大きいです。
また、同世代の人と会話すると自然に病気や体の不調の話題になることも多くなってくるんですよね…。
現在の私は過去48年の人生の中で最高の心身の状態にありますが、年齢的なことを考えると、
「いつまでも心身ともに最高のパフォーマンスができる自分でありたい」という思いが強くなりました。
その中で自然と「食」が心身に与える影響に興味を持つようになったわけです。
その結果、食に関して調べる中で共感を覚えたのは、以下の3人の専門家たちの意見でした。
- インドのヨガ指導者 サドグル
- 腸内環境理論で知られる フランク・ラボルト・アダムスキー博士
- 少食・断食療法を広めた 甲田光雄医師
この3人の提唱する食事法を調べ、自分なりに実践していく中で、
食事が心身にもたらす影響の大きさを改めて実感しました。
■ 3人に共通する「自然でシンプルな食」への回帰
国も文化的背景も経歴も全く異なるこの3人が共通して説いているのは、次のような基本方針です。
- 食べすぎないこと(少食)
- 植物性食品を中心にすること
- 加工食品を避けること
彼らの主張をまとめると、
- 消化に負担をかける食事を避ける
- 間食をせずに食事と食事の間を空ける
- 最小限の食事で最大限の栄養を摂る
- 体本来の回復力・浄化力を引き出すことを重視
つまり、健康のカギは「何を食べるか」よりも、「いかに食べすぎを防ぐか」にあるということです。
■ 「食べろ、食べろ」の時代に、あえて“引き算”の食事を考える
これら3人の専門家の観点から今の私たちの食の環境を見渡してみると、
私たちの日常が健康な食事の摂り方といかに逆行しているかを感じます。
テレビをつければ、
「わぁー!美味しいそう!」というタレントの大げさなリアクションと共に
たくさんの料理やスイーツがこれでもかと映し出され、
YouTubeやSNSでもファストフードやデリバリー、
健康効果をうたうサプリやドリンクの広告がひっきりなしに流れてきます。
健康であっても不健康であっても、
「もっと食べろ」「もっと外から取り入れろ」と言われ続けているかのようです。
健康も喜びも“外から取り入れる”発想が前提になっています。
サドグル、アダムスキー、甲田光雄の3人が説く食事に対する考え方は、そうした発想とは正反対に位置します。
その要点は、「食べすぎないこと」「余計なものを入れないこと」「体を自然な状態に戻すこと」
そうして「私たちの体が持つ内なる力を最大限に引き出すこと」なのです。
■ オートファジーが示す「内なる力」
こうした“引き算の食事の有効性”を裏付ける理論のひとつが、オートファジーです。
オートファジーとは、細胞が自らの中にある老廃物や損傷した部分を分解・再利用し、
自らを修復・浄化する仕組みのこと。
細胞の若返り、老化防止、免疫力向上、がん予防などに寄与するとされています。
2016年にはこの仕組みを発見した大隅良典博士がノーベル生理学・医学賞を受賞し、注目を集めました。
このオートファジーは、空腹時間が一定時間続くことで活性化されることがわかっており、
「食べない時間」を意図的に作ることが体の自己回復力を引き出す鍵になるというものです。
アーユルヴェーダを含むインド伝統医学・ヨーガ哲学をバックボーンにもつヨギ(ヨガの行者)であるサドグルは、
「食べ物が体内にあると、体はそれを“処理する”ことに集中し、修復や浄化の状態に入れない。
空腹の時間があることで体はリセットされ、精神的にもクリアになっていく」
と説いており、
断食・生採食療法を通してガンや膠原病などの難病治療に多くの実績を残した甲田光雄医師も
「お腹が空いたときこそ、体は一番仕事をしている。食べ物が入ってこないと、体は内部の老廃物や異常細胞を食べて、それをエネルギーに変える」
と語っています。
オートファジーから見えるのは、
健康とは、私たちの内側にすでにあるものであり、健全な食事との在り方によって引き出されるものであるということです。
つまり、私たちはすでに「自分で自分を健康にできる」「自分で自分を癒す力を持っている」ということなのです。
そうした意味で食事は、一番身近なメンタルケアの方法だとも言えるでしょう。
■ 食が変われば、パフォーマンスも変わる
じじつ、食事内容を変えたことで、
長年苦しんでいたうつ病や不眠、不安感などが改善・解消したという事例はよく聞く話です。
脳の覚醒状態を調整し意欲や気力、記憶力などに影響を与え、
感情をコントロールすることから” 幸せホルモン” とも呼ばれるのが神経伝達物質のセロトニンですが、
このセロトニンが脳内で作られる割合はどれくらいだと思いますか?
じつは脳内で生成されるセロトニンはわずか2%から5%ほどで、セロトニンの9割は腸で作られています。
私たちの腸の状態は日々の食事内容にもろに影響を受けるわけで、
以上の事実一つとっても、食事がいかに私たちの日々のパフォーマンスに作用するものであるかがわかると思います。
特におすすめなのは、
- 食べすぎない(腹七分〜八分目)
- 肉食を控え植物性の食材を摂る
- 間食を控える
この3点を心がけるだけでも、体が軽くなり、思考がクリアになり、
集中力が増すという実感を持つ方は多いはずです。
■ ただし「ストレス」への理解も忘れずに
ただ、ここで見落としてほしくないのは
極端な食事や依存的な食の嗜好は“ストレスの回避行動”として現れているという事実です。
つまり食生活の乱れそのものが問題なのではなく、
それを引き起こしているストレスが本当の問題だということです。
依存的・不健康な食生活はストレスから生まれてくるので
心の根本的なストレスが癒されないまま無理に食事制限をすると、
リバウンドが起きたり、食事そのものが更なるストレスになってしまう恐れがあります。
反対に、ストレスや悩みの根本原因が解消すれば、食事は自然なものに戻っていきますし、
上記のような食事法を実践するのも容易になります。
私がこのシンプルな食生活を楽しめているのも、
日常的に瞑想や心理セラピーを自ら実践することで心と体が整い、
無理のないレベルで自然な選択ができているからだと思います。
とはいえ、食事が最もとっかかりやすいメンタルケア、パフォーマンス向上の近道であるのは事実です。
■ まずは食事を変え、必要なら職場ストレスの根本解決を
心の不調に悩む方や日々のパフォーマンスを向上させたいビジネスパーソンにとって、「自分を整えること」は持続可能な働き方の基盤です。
まずは、今日の食事から変えてみる。
そこからもっと深く心の根っこを癒したい、自分の可能性を引き出したいと思ったら、
心理セラピーを考える、というのがスムーズなのではと思います。
私自身も、上記の食事法を実践するようになってから明らかに体は軽くなり、
集中力が増し、クライアントとの長時間セッションでも疲れにくくなりました。
とはいえ会食やストレス発散としての美味しい食事も大切にしています。
そのメリハリがあるからこそ、普段の食事への意識も高まります。
食に対して意識的になったことで、以前よりも食事が楽しくなり、
食事ができることがありがたく感じられ、
日々の生活の彩りはより増したように感じています。
制約があるからこそゲームは楽しいものですが、
制約の中でどんな食事ができるかを考えるのはとてもクリエイティブです。
その結果、疲れにくい体、冷静な判断力、持続する集中力という職場での安定したパフォーマンスが手に入るわけですから、まさに日々の食事は健康への最大の投資だとも言えますね。
忙しいビジネスパーソンほど、つい後回しにしがちな「自分のメンテナンス時間」。
けれど、食事の時間こそ最も身近なセルフケアの機会です。
それをコンビニ弁当や外食チェーンでの慌ただしい食事から、意識的な食事選択に変えることは、長期的な健康と働きやすさに大きく寄与するはずです。
修行僧のようにストイックになる必要はありません。
今日から少しだけ、日々の体調を整えるための食事を意識してみませんか?
ほんの少し食事を見直すだけで、心も体も心地よいものに変わっていきます。
そしてもし、食を整えてもなお心に深い疲れや重さを感じるなら、
そんなときは、ぜひ一度、お話を聞かせてください。
食と心、どちらも大切にするセラピストとして、あなたが本来の活力を取り戻せるようサポートさせていただきます。
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